【2/17開催】- 蒸留フォーラム2023 -
蒸留フォーラム2023
-蒸留の最新技術動向-
主 催 分 離 技 術 会
協 賛 化学工学会(分離プロセス部会,基礎物性部会,システム・情報・シミュレーション部会, 東海支部, 関西支部),日本溶剤リサイクル工業会,日本化学会,石油学会,日本液体清澄化技術工業会,日本プロセス化学会
昨今、持続可能社会に向けて、プロセス産業においても、安全・安心を大前提とした低炭素社会の実現が目標に掲げられています。蒸留は、新たな分離操作が開発されている現在も重要な分離操作であり、多くの化学・石油プロセスなどで利用されています。今回は、蒸留技術に関連して効率的なプロセス開発、プロセス設計からプラント運転の安定、安全かつ最適に進化させる技術について、プラントライフサイクル全体にわたる最新の技術動向および事例についてご講演いただきます。これらに携わる技術者のみならず、研究者にとっても非常に役立つ内容となっております。奮ってお申し込み下さるようお願い申し上げます。
■日 時:
2023年2月17日(金) 10:00~17:00
■場 所:
遠隔会議システムZoomによるオンライン開催
■定員:
80名(先着順)
■スケジュール:(講演タイトル・時間は予定で、変更の可能性がございます)
1. 10:00-10:40 ケミカルヒートポンプの高度化を担う蒸留分離プロセス
再生可能エネルギーの利用拡大に向けて, カルノーバッテリーのようなエネルギー貯蔵システムが注目されており,ケミカルヒートポンプ(CHP)の利活用が検討されている。なかでも,IPA /アセトン/水素系CHPは大気圧下で約80℃の熱を200℃に昇温可能である。しかしながら,反応転化率によって未反応物質が蓄積するため分離が必要になる。ここでは,このようなCHPの問題解決に資する蒸留プロセスの操作・設計について概説する。
(山形大学) 松田 圭悟 氏
2. 10:40-11:20 蒸留プロセス設計のための相平衡モデルを中心とした熱力学モデルの選択の考え方と理論モデルの限界と問題点
蒸留プロセスの設計や実プラントの運転データの解析には、相平衡モデルを中心とした熱力学モデルの適切な選択が極めて重要である。本講演では、プロセスシミュレータの活用を前提とし、熱力学モデルの選択についての基本的な考え方と、熱力学モデルと対を成す物性データベースの特徴と使用に際しての注意点について解説する。さらに個別に、理論モデルの問題点を紹介する。
(東洋エンジニアリング) 佐々木 正和 氏
― 質疑応答(11:20~11:30) ―
3. 11:30-12:10 相分離型CO2吸収液および水素ストリッピング再生技術の開発
燃焼排ガスなどからのCO2分離回収技術の省エネルギー化を目的としてCO2吸収時に2液相に分離する吸収剤の開発およびCO2利用を想定した水素ストリッピング再生技術を開発したのでそれらに関しての物性測定からプロセス評価までの最近の動向および液開発の迅速化に向けた分析技術開発、劣化物質の除去手法の提案などを紹介する。
(名古屋大学) 町田 洋 氏
― 昼休憩(12:10~13:10) ―
4. 13:10-13:50 蒸留による溶媒再生から考える化学プロセスの効率化に向けた溶媒選択
溶媒は機能性化学品の製造において様々な用途で多量に使用されており、その特徴はプロセス性能に強く影響を及ぼす。溶媒選択は、有機合成実験を行う研究者が取り扱う問題とされてきたが、化学プロセス全体の性能向上を図るには、使用済み溶媒の再生の観点から望ましい溶媒を選ぶことも重要である。本講演では、化学プロセスの効率化に向けて、蒸留による溶媒再生に基づいた溶媒選定について紹介する。
(産業技術総合研究所) 山木 雄大 氏
5. 13:50-14:30 低炭素型化に貢献する蒸留技術(膜のハイブリッドと自己熱再生)
製造プロセスのGHG排出削減に向けて蒸留の省エネ化が求められているが、蒸留は優れた分離精製技術であり、単純に他のプロセスで代替できるものではない。蒸留を中心に、プロセスの特徴に合わせて最適な省エネ技術を適用することが重要と考える。膜分離とのハイブリッドプロセスや、自己熱再生による蒸留の完全電化など、いくつかの適用事例を交えて今後の可能性について紹介する。
(三菱ケミカルエンジニアリング) 山崎 幸一 氏
― 質疑応答(14:30~14:40) ―
6. 14:40-15:20 蒸留塔の高度制御による最適運転 制御の留意点・シミュレーションのポイント
多変数モデル予測制御を用いた蒸留塔の高度制御・最適運転の設計・実現について簡単に解説するとともに、蒸留塔を運転する際にやってしまいがちな間違いや、留意点などについて実際に遭遇したケースをもとに解説します。また運転や制御のために実施するプロセスシミュレーションの際に注意するポイントについても解説します。
(日本ハネウェル) 瀬戸 邦彦 氏
7. 15:20-16:00 総合評価機能を組み込んだ次世代運転訓練シミュレーター
運転員の技能・技術継承の仕組み作りのなかで、客観的なフィードバックの重要性が再認識されている。プラント運転は、手順書通りの操作を身につけるだけでなく、一つ一つの操作がプラントの挙動に与える影響を把握することが重要となる。操作後の目視および発声による確認等の一連の運転スキルを身につけるため、多面的かつ定量的な評価が行えるシステムを構築した事例を紹介する。
(オメガシミュレーション) 野口 星耶 氏
― 休憩(16:00~16:10) ―
― ブレイクアウトルームでの交流会 16:10~17:00 ―
■参加者の声:前回(蒸留フォーラム2022)参加者からは次のような感想を頂いています。
とても勉強になった、活かせるプロセスがないか検討してみたいと思う。/コロナ下で他社での検討や最新技術に触れる機会が無かったため、良い機会となった。/様々な分離、蒸留塔周りに関する情報を手にすることができ、有意義な時間だった。
■参加費:
会員・共催・協賛団体会員:20,000円,学生:5,000円,会員外:30,000円,同時入会:25,000円
なお,参加費は郵便振替または下記銀行に前納にてお振込みください。
テキストの他に,参加費には(書籍A 分離技術シリーズ「トラブルから学ぶ蒸留塔の保全」(贈呈)が含まれます。ただし、申込時に限り、同シリーズ下記書籍1冊と変更できます。参加申込書の備考欄に変更希望書籍をチェック下さい。B:「増補 充てん塔の話Packed Tower」、C:「改訂新版トレイパッキング」、D:「実用蒸留技術」、E:「復刻新版 多成分系の蒸留 」、F:「やさしい蒸留-ポットスチルの首の形状から学ぶ-」。なお、本会ホームページの「出版物」で目次を確認できます。
※ただし学生参加費にはテキストのみで上記書籍は含まれません。
- 郵便振替 :00100-9-21052 口座名 分離技術会
- みずほ銀行:神田支店 普通預金 1010899 口座名 分離技術会
■参加申込方法:
参加ご希望の方は必要事項をご記入の上,E-mailまたはFAXにて下記事務局までお申し込みください。「蒸留フォーラム2023」と題して送信してください。
「蒸留フォーラム2023」参加申込書(クリックすると申込書(Word)が開きます)
申込先 分離技術会 事務局 e-mail: jimu@sspej.gr.jp FAX: 044-935-2571
■申込締切:
2023年2月10日(金)
ただし,締め切り日前に定員に達した場合はその時点で締め切らせていただきますのでご了承の程,お願い致します。ZoomのミーティングID情報、講演・演習資料、書籍は後日ご案内させていただきます。
■オンライン開催にあたっての特記事項:
- 1名の参加登録により、ご本人または1名の代理の方のPCまたはスマホによる参加が可能です。
- 聴講には、遠隔会議システム(Zoom)の環境準備(マイク、スピーカー,LAN)が必要となります。「Zoomクライアントソフト」のインストール(最新版)を推奨します。希望される方には事前に通信テストを実施しますが、講演会当日それらの不調等により聴講できなかった場合も参加費の返金はいたしません。ご了承願います。
- 講演資料については、講習会の1週間前を目途に分離技術会事務局よりご案内いたします。
- 本講習会で作成・使用する資料および配信動画は著作物のため、複写・録音・録画・転載・無断公開等を禁止いたします。当日のPC、スマホ画面のレコーディング、写真・ビデオ撮影、スクリーンショットなどもご遠慮下さい。
分離技術会事務局
〒214-0034 川崎市多摩区三田1-12-5-135
TEL:044-935-2578
FAX:044-935-2571
e-mail:jimu@sspej.gr.jp
http://www.sspej.gr.jp