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【8/10開催】休廃止鉱山における坑廃水処理技術の最前線

休廃止鉱山における坑廃水処理技術の最前線 

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主 催  分 離 技 術 会

協 賛  化学工学会(分離プロセス部会、環境部会、バイオ部会、システム・情報・シミュレーション部会、東海支部)、日本化学会、日本プロセス化学会、日本液体清澄化技術工業会、環境資源工学会、資源・素材学会

 金属鉱山からの坑廃水は、強酸性かつ有害金属を含んでいるため環境への負荷が非常に高く、適切に処理を行う必要があります。中和により酸性を緩和し沈殿により金属を除去する処理が知られていますが、現行では坑廃水の特徴に合わせた様々な方法により行われています。また休廃止鉱山に対しては半永続的な処理が必要となるため、継続的な処理に適した技術などが研究されており、上述の処理法以外に生物的処理法なども検討されています。本講演会では休廃止鉱山からの坑廃水による問題、またこれらの処理の現状や新規処理法等の事例などをご講演いただきます。ご興味のある方々の参加をお待ちしております。

日 時

2023年8月10日(木) 10:00~15:50

場 所

遠隔会議システムZoomによるオンライン開催

■定員:

80名(先着順)

■プログラム:(講演タイトル・時間は予定で、変更の可能性がございます) 

1. 10:00-10:50 旧松尾鉱山新中和処理施設40年のあゆみ(北上川の清流化をめざして)

          (エネルギー・金属鉱物資源機構) 市村 良二 氏

大正~昭和40年代、東洋一の硫黄鉱石を採掘した岩手県北部の旧松尾鉱山。稼行当時からpH2未満の強酸性坑廃水が毎分約30トン排出し続け石灰で中和処理されたものの発生する殿物が河川水を汚濁、下流の北上川の生活環境へ影響を及ぼしてきた。昭和47年鉱業権消滅以後、問題解決に向け関係省庁が協議、山元に恒久的坑廃水中和処理施設と貯泥ダムを建設、昭和57年4月、岩手県が設備の運転を開始、以来40年無事故操業を続け北上川の清流化に貢献してきた。

2. 10:50-11:40 表面沈殿ならびに表面錯体に着目した休廃止鉱山からの坑廃水処理の高度化

国内に100か所ほど存在する坑廃水処理は、水量の大きさから凝集沈殿法により処理されるのが一般的である。しかし、坑廃水は自然水に有害イオンが共存した多種多様な組成を有するため、その凝集沈殿挙動は、固液界面における表面錯体や表面沈殿、複水酸化物生成などを含む複雑な機構を有しており、またその丁寧な機構解明が省コスト型の処理法の提案に有益である。本発表では、XAFS分析などを用いて機構解明を試み、それらの知見を地球化学モデリングに反映させて坑廃水処理の高度化を目指した研究例について紹介する。

          (早稲田大学・東京大学) 所 千晴 氏

          (東京海洋大学) 淵田 茂司 氏

          (東京大学・早稲田大学) 髙谷 雄太郎 氏

          (早稲田大学) 小山 恵史 氏

  ― 昼休憩(11:40~13:00) ―  

3. 13:00-13:50 旧八総鉱山における坑廃水処理の概要について

          (住友金属鉱山株式会社) 下田 誠 氏

旧八総鉱山は福島県南会津郡にある廃止鉱山である。かつては銅、鉛、亜鉛および硫黄精鉱を生産していたが、昭和 45 年に鉱量の枯渇により閉山した。現在は鉱害防止事業として、旧坑や捨石堆積場から恒常的に発生する坑廃水の中和処理を行っている。排水基準に適合する水質を維持するための処理フローは既に確立されており、近年の重点取組課題は、年々激甚化する傾向にある集中豪雨等の自然災害に対応するための対策強化となっている。

4. 13:50-14:40 化学組成による日本の坑廃水の分類と人工湿地による処理の可能性

          (立命館大学) 惣田 訓 氏

Cd、 Pb、 Zn、 Cu、Fe、 As、 Mnの濃度から日本の坑廃水を8パターンに分類し、その分類の中から、人工湿地によるその処理の可能性について、ラボスケール装置による模擬廃水の処理事例、小型装置を現場に設置した実廃水の処理事例も踏まえて議論する。

5. 14:40-15:30 微生物生態系を利用したマンガン含有坑廃水の処理

          (秋田県立大学) 宮田 直幸 氏

休廃止鉱山で排出される坑廃水の鉱害防止対策として、微生物を活用した処理技術の構築を目指している。マンガン含有坑廃水の接触酸化処理において、有機物の乏しい貧栄養条件でもマンガン酸化細菌が持続的に活動し、マンガンを効果的に除去できることを明らかにしてきた。本講演では、微生物生態系を利用したマンガン含有坑廃水の処理技術、及びマンガン除去に関与する微生物生態系の機能について紹介する。

 ― ブレイクアウトルームでの交流会 15:30~15:50 ―

参加費

会員・共催・協賛団体会員:20,000円,学生:5,000円,会員外:30,000円,同時入会:25,000円
なお,参加費は郵便振替または下記銀行に前納にてお振込みください。

テキストの他に,参加費には(書籍A 分離技術シリーズ「実用製造プロセス物性集覧」(贈呈)が含まれます。ただし、申込時に限り、同シリーズ下記書籍1冊と変更できます。参加申込書の備考欄に変更希望書籍をチェック下さい。B:「撹拌技術の基礎と応用」、C:「環境プロセス工学」なお、本会ホームページの「出版物」で目次を確認できます。


※ただし学生参加費にはテキストのみで上記書籍は含まれません。

  • 郵便振替 :00100-9-21052 口座名 分離技術会
  • みずほ銀行:神田支店 普通預金 1010899 口座名 分離技術会

 

■参加申込方法:

参加ご希望の方は、次の参加申込フォームをクリックの上、必要事項をご記入の上お申し込みください。

「休廃止鉱山における坑廃水処理技術の最前線」参加申込フォーム(クリックすると参加申込フォームが開きます)

申込先 分離技術会 企画・出版委員会 e-mail: kikaku@sspej.gr.jp

 

■申込締切:

2023年8月4日(金)

ただし,締め切り日前に定員に達した場合はその時点で締め切らせていただきますのでご了承の程,お願い致します。ZoomのミーティングID情報、講演・演習資料、書籍は後日ご案内させていただきます。

 

■オンライン開催にあたっての特記事項:

  1. 1名の参加登録により、ご本人または1名の代理の方のPCまたはスマホによる参加が可能です。

  2. 聴講には、遠隔会議システム(Zoom)の環境準備(マイク、スピーカー,LAN)が必要となります。「Zoomクライアントソフト」のインストール(最新版)を推奨します。希望される方には事前に通信テストを実施しますが、講演会当日それらの不調等により聴講できなかった場合も参加費の返金はいたしません。ご了承願います。

  3. 講演資料については、講習会の1週間前を目途に分離技術会事務局よりご案内いたします。

  4. 本講習会で作成・使用する資料および配信動画は著作物のため、複写・録音・録画・転載・無断公開等を禁止いたします。当日のPC、スマホ画面のレコーディング、写真・ビデオ撮影、スクリーンショットなどもご遠慮下さい。

分離技術会事務局
  〒214-0034 川崎市多摩区三田1-12-5-135
  TEL:044-935-2578
  FAX:044-935-2571
  e-mail:jimu@sspej.gr.jp
  http://www.sspej.gr.jp